宮崎 摩耶
講談社 (2015-03-19)
売り上げランキング: 326
ミニマム 6巻 感想です。
風呂場で全裸の西九条さんと伊東の姿を見たアイドルの真礼という絵で修羅場状態!

それを誤魔化すために西九条さんをブラコンの妹だと言い訳して本当にクズな主人公だ。セリフが一々薄っぺらい。こんなやつが今を時めくアイドルに純粋に好意を寄せられているなんて許せない。
そんなクズの日常をお送りしながらも、主人公の預かり知らぬところで事態は動いていた。
突然人が消える現象がマスコミにも取り上げられ、伊東の部屋でもカビのようなデジタル的ノイズが発生していた。

わりと当事者なのに、カビだよなと楽観視する伊東の危機感のなさは少し呆れる。西九条さんも一緒にカビだと信じていたし。カビキラーを持つ姿はちょっと可愛かったが…
また、伊東と真礼の熱愛発覚は週刊誌で報道され二人は四面楚歌の状態に陥っていた。
いくら伊東が浮気性でクズだとしてもイジメは良くないねw

アイドルを辞める覚悟で純愛を貫いている真礼は職業柄心ない声が上がるのは仕方がないとは言え、同情する… こんなクズに惚れてしまったことを。
この事件を追うマスコミの前にもキャサリン系の電子人間が現れていた。

しかもこれまでのどのキャラよりも情報を知っていて、良いネタバレ解説役だった。
例えるなら世界は電子レンジに入れられスイッチを押された状態で、人類は現在ES miniによって淘汰されている最中だそうだ。
このES miniも子供が作ったデータを、改竄とハックを繰り返したことで現在のように人類の敵になったそうだ。どこがこの超常現象の境目だったのか気になる話だった。
そして西九条さんも全てを思い出していた。

伊東にはまだ隠しているけど、彼女はやっぱり特別な何かなんだろうかね。いずれにしろ西九条さんが記憶を取り戻したということはいよいよ最終回が近いってことだろう。
キャサリンのことを大切に思う斉藤は、キャサリンの影響なのか身体がどんどんノイズ化して死を待つだけの状態になっていた。
それを何とかしようとキャサリンが的外れな行動を取るのが健気だった… まるで飼い主を看取るペットのようだった…
斉藤を失い、泣くというものを知らなかったはずのキャサリンは号泣。

ここまでマスコミに取り上げられるまで人を食べていたキャサリンだが、これをきっかけに何か変わるんだろうか。
クライマックスに向けて情報が開示しながら助走を付けているような印象を受ける巻だった。次回が最終巻かな。
伊東とアイドルの話とか本筋とは関係なさそうだけど、それら含めてどうなるのかとても楽しみだ。
個人的な評価★★★★☆
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