荒川 弘
小学館 (2017-08-18)
売り上げランキング: 5
銀の匙 Silver Spoon 14巻 感想です。
ご家族が大病を患い長い期間休載していたため久しぶりのコミックスの新刊。もっとも現在再び休載しているようだから心配だ。
さて、久々の新刊はアキが受験を迎えたり、勇吾が会社の営業として競馬場でのピザの販売したりなどそれぞれの将来を見据えた物語が展開された。
まず吉野は就職活動でブラックっぽい企業へ就職できそうな雰囲気だったw

今時こんな露骨にブラックな所ってあるんだろうか。ブラック企業情報は学校側のブラックリストに載って進路指導の先生から紹介されなくなりそうなものだけどw
勇吾は競馬場でのピザを販売。ベーコンの材料である豚の生産能力がないことを逆手に取って希少豚という宣伝文句で販売したのは、付加価値商法でうまかった。
お客さんの評価も上々だった。

ピザは全て完売しビジネスとして成功したかに見えたが、結果は赤字。経費が掛かりすぎていた。
その辺の計算ができていなかったのは勇吾らしくないと思ったが、まだ会社を立ち上げたばかりだから知ってもらうためにはある意味必要経費なのかなとも思った。
それよりも評判は良かったピザの味についてさらに良くしようとする姿勢はプロフェッショナルだった。

ピザの味の改良について具体的なのがリアリティがあって良かった。
アキの受験の面接は予想外の質問に頓珍漢な応答をするところが面白かった。動物好きなんじゃなくて、人間嫌いなんじゃないの?という質問に「好きな人はいます」は和んだw

遠い昔、大学入試の面接は経験あるけど、和やかな感じはあったなぁ…
そして受験は合格!勇吾はその報告を受けついにアキに告白した。

当初後ろ向きな理由でエゾノーにやってきたとは思えないほど男らしい勇吾の姿だった。
キスシーンは二人の愛馬たちもラブラブな所がいいね…

勇吾の会社はさらに発展させるために生産、加工、販売を全て自分たちでやることを目標にした。でも食品加工をするには資格が必要なため、勇吾は今から受験勉強して大学進学を目指すことになった。

勇吾なら合格間違いなしだろうから晴れてアキと同じキャンパスライフにw
でも成績で争う環境が嫌でエゾノーに入った手前、受験すると親に言えるのかが次の壁。
再び受験に立ち向かうなんて一周回って元のポジションに戻ったように思えるが、勇吾の心の状態がプラスマイナス逆転しているから。これまでの物語が身に沁みる展開だった。
個人的な評価★★★★☆
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