しりとりも最終局面というこのときに桃園が何かに気付いたという前回からの続き。
このしりとりの難しいところは、頭の中の持ち駒を相手のまで含めて把握しなければならないというところで、鰐塚が記録していたタブレットによりこれまでの過程と残り文字が発表された。
タブレットの公開を求めたのは安心院だけど、鰐塚に若干キレ気味のようだった。鰐塚がややアホだから、自分の端末としてイラついてるんだろうかね。
ここまでのしりとりの過程は置いておくとして、それぞれの残り文字はめだかが『く』『こ』『り』『れ』桃園が『う』『さ』『ん』であった。
今回のしりとりのルールに照らし合わせてみると、めだかは残りの4文字で言葉を作れない状況になっていた。次に作れる言葉は『作り碁』だけで、桃園がこの『こ』から『公算』という言葉を使って桃園の勝ちという状況だった。最後に『ん』が付くが『消失しりとり』の場合使い切ったら勝ちだからこの場合桃園の勝ちで確定だそうだ。
この辺りのルールで最初に確認しなかったのがどうのこうのと言ってるけど、この点は武器子の意見が正しいと思うな。
めだかが『作り碁』で返し、桃園の番だが『こうさん』を『降参』として負けさせる手ではないかという意見が出た。
しかしそんな誤変換ではなく、『公算』『合算』『高山』でもいいから問題はなかった。
ならばなぜ桃園がぐぬぬとしているかと思えば、めだかが最初から桃園に『こうさん』と言わせようと桃園に『う』『さ』『ん』を残すようゲームをコントロールしていたことに気付いたからだった。
めだかは相手の五十音表に干渉するだけではなく、この場にいる敵味方全員のセリフに干渉し、最初の『硫酸霧』以来この三文字を誰も口にしないよう誘導していた。
鰐塚に「ゲーム開始から二回目の
午前七時」ではなく「ゲーム開始から二回目の
AM七時」と言わせたのはすごいと思った。ていうかどうやってそんな誘導したんだよ。無理があるだろ。「めだかちゃ
ん」と呼ばれただけでもアウトだしさ。
前回この場の全員の言葉を誘導したと予想はしたけど、本当にしてしまったとは… やるにしてもやっぱりその方法をきちんと説明して欲しかったかな。
この場の人全員に三文字を言わせなかったのは思い出させないためというのはわかる。だがそれなら心理描写でも三文字を使われてしまったらダメじゃないの? 心理描写では普通に使われてるじゃん。
さらに最初のやたら細かいルールの確認でその後の会話や展開を誘導していたというのも理解できないな。
ラストに『ん』を使うルールを確認しなかったのは桃園に『ん』を残させるための誘導というのはいい手だと主た。
制限時間を1時間としたのは桃園が他の二人を倒してくれるなら願ったり叶ったりだからだったそうだ。桃園の鶴喰博士の話のときに「梟博士」と言わせなかったのもほんとすごいね。
めだかは桃園がしりとりで負けてもこれまでの経緯からゴネて決して負けを認めようとしないだろうと思って、潔く負けを認めさせる方法として今回のような方法を取ったそうだ。
言葉使いである桃園よりもさらに高等な言葉を使い屈服させたということだね。桃園はこれにて降参して潔く敗北を認め漆黒宴は終わりを告げた。桃園の涙目はまったく可愛くないねw
この勝ち方に虎居庶務も満足していた。結果を知った舵樹はめだかが心理戦で人の心を理解したということに驚きの結果という感想を述べていた。
かつて名瀬と戦った時あえて危ない注射を打ったりしてたのに、今回は桃園の性格の悪さを性悪説で予想してこんな手を使ったのは確かに驚きだ。真骨頂の性善説はもう取らなくちゃいけないね。
善吉も解放され、めだかの『五本の病爪』により治療された。こうして皆して箱庭学園へ帰っていた。何故か贄波も一緒にw
これで「漆黒の花嫁衣装」編は終わりで次回から新章だそうだ。
まだ続いて何よりだが、今回の長編は色々と不完全燃焼な気がする。スタイルが未使用なのは前もあったからいいけど、虎居庶務とか何だったんだよ。それに読者が見たいのはオールジョーカーの無双ではなかったのか?
今回ある意味鶴喰が主役の話だったのにほぼ空気だったじゃねーか!不知火半袖もそうだ。彼女らしいバトルを見たかった。
今回勝ち方が地味なんだよね。地味すぎて章が終わったという感覚がない。
舵樹とか梟博士の話を章を区切らず続きとして描いた方が良かったんじゃないだろうか。しかしその辺りは次章を読んで判断しようか。
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次の章のお題目キャラをその前の章で登場させるのはずっとやって来ましたが(地下で球磨川、過負荷で安心院、選挙でバミー登場)
今回は露骨に消化不良ですね
割と前からバミーと半袖の扱いがすごい悲しい事に
でも最後のページは今まででかなり好きな絵かもしれません
意味深な月が素敵(回収されるかは別として)